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親の相談室(こどもが夢を見て不安がるけど)2024.3.1
朝夕は結構冷え込んでいますが,陽ざしがある日は過ごしやすくなってきました。
しかし,穏やかな「季節」の訪れは,もう少しでしょうか。
それにしても,株式の「日経平均」が30数年ぶりに,やっとバブル時期の数値を超えました。「バブル崩壊」を直接に経験された方にとっては,喜びはひとしおでしょう。
バブル期の「日本経済基盤」とは違っていて,ますますの日本経済の発展は期待されています。日経平均が上がって,豊かになったという「生活の実感」も伴って欲しいですね。
さて,こどもが怖い「夢」を見て,不安がることはよくあります。
そもそも,「夢」とはなんでしょうか。先人の「知恵」を借りれば,「願望」や「思い」が「夢」に現れるとされています。
「楽しかったこと」,「怖かったこと」などの経験が,形を変えながら「夢」で「再現」されるとされています。それは「深層の心理」の表出なのでしょうね。
「ユング」や「フロイト」は,実際には「夢」をカウンセリングに活用しています。夢を「分析する」というよりも,「夢を語ること」自体に重きを置いています。
また,「夢」は本人が意識をしていない「無意識」の領域も表現しているとされています。抱えている「言語化」できないような内容が,「夢」で表現されていると考えられているわけです。
本人の自覚のない「ストレス」を抱えて,体調がよくないことがあります。そんなときに,「夢」を「誰かに語ること」によって,「ストレス」が緩和されることがあります。カウンセリングで「夢」を聴くのは,そんな理由からです。
心理学者である河合隼雄先生は,「夢がなければ,人はもっとしんどい思いをしたかもしれない。」と言っておられます。「夢」があってよかったとされています。
こどもが「怖い夢」を見たときに,こどもが「語る夢」とその「不安な思い」に耳を傾ければ大丈夫です。それが,こどもにとって「癒し」となります。
怖い「夢」を見ても,不安がることはなくなるでしょう。
親の相談室(地震の後こどもが不安や体の不調を訴えるけど)2024.2.1
「能登半島地震」から,はや1ヶ月が経ちました。
自衛隊や市町村などの「支援活動」をはじめ,「個人の募金」や「ボランティアの活動」も多く報告されていますが,「地域の整備」や「仮設住宅の建設」などの復興が遅れているようすです。
「東日本大震災」では,こどもの緊急支援のために,震災の5日目に「仙台」に入りました。
被災の「小中学校や避難所」を訪ねて,こどもたちへの「寄り添い」と「傾聴」を実践したことを覚えています。
海岸付近の地域は,「津波」によって壊滅的な状況でした。
こどもや大人の「心のケア」の支援を行いましたが,大人には「今の生活支援」,こどもには「将来のための心のケア」が必要であると教育委員会に報告しました。
被害があった地域では,こどもがちょっとした物音に怯えること,夜中の急に泣き叫ぶことがあります。
また,指しゃぶり,失禁,幼児言葉,おねしょ,一人で眠れない,悪夢などの退行現象がでてくることもあります。
身体症状では,腹痛,めまい,食欲がない,嘔吐などもあります。倒壊した家を思い出して家に入れないことや,逆に家から出られないこともあります。
なかには,「自分が悪いこどもだから,地震が起こった。」という子もいます。
仙台の小学校1年生の男の子が,教室の黒板いっぱいに「津波の絵」を描いていたのを覚えていますが,繰り返して「災害を再現する」こどもも存在します。
京都でも,「能登半島地震」の時に揺れを体感したのですが,そのあと,TVやYouTubeなどから地震のようすが繰り返して,放映されていました。
直接の地震被害がなかった地域でも,「地震の報道」によって,こどもが「不安」や「体の不調」を訴えたりすることがあります。
対応として,「被災地の映像を繰り返して見せないこと」「以前からのお気に入りの番組を見せること」「安心感を与えること」などが考えられます。
アドバイスよりも,「辛いね」「しんどいね」「怖いね」と,共感的にこどもの思いを聴くだけでもいいかと考えています。
こどもの動揺を見て,親も不安がらず,「心から大丈夫だよ」という対応をすればいいでしょうね。
親の相談室(こどもが友だちを意識するのはいつ頃なの)2024.1.4
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
正月早々に,お茶の間に「衝撃的なシーン」が飛び込んできていました。
能登半島を中心とする大きな地震による「家屋の倒壊や火災のシーン」をはじめ,2日には海上保安庁の飛行機と日本航空の旅客機との衝突による「旅客機の炎上のシーン」がTV等で放映されました。
また,感受性の豊かなこどもにとっては,大きな不安を感じる「衝撃的な内容」だったことでしょう。
今年こそ,そんなこどもたちの不安が払しょくされるような年になってほしいです。
被害に合われた皆様には,心からお悔やみを申し上げます。
ところで,こどもが「友だち」を意識して,仲良くしたいと思うのは,いつ頃でしょうか。早いこどもでは,就学前の保育園や幼稚園の頃には,すでに友だちを意識していることでしょう。
最初は,「保育園の席が近い」とか,「家が近い」とか,「帰り道が同じ」とか,「親同士の仲がいい」とか,物理的なことが要因となっています。
しかし,徐々に,こどもの性格や似た雰囲気,関心が似ていることが,「仲の良さ」につながっていきます。内面的なことが要因になることが増えていきます。
こどもの個人差もあるのですが,小学校の3年生か4年生ぐらいから,「仲間意識」が生まれてきます。いわゆる「ギャングエイジ」の発達段階に入ってきます。
内面的なつながりが「仲間意識」を強化していきます。
しかし,人間関係の「しんどさ」や「わずらわしさ」を意識しだすのも,この頃でしょう。
もともと私たち人類は「協調性」の特性を備えもっているのですが,それが「過剰な仲間意識」になってしまうことがあります。
それがこどもにとっては,大きな負担を強いることがあります。
「ひとり遊びが好きなこども」や「感受性の強いこども」にとっては,耐えられない状況もでてきます。
「あまりしゃべらず」に「ニコニコとしている」こどもが好かれることがありますが,そんなこどもも思春期に豹変することもあります。
「過剰な仲間意識」に耐えられないことがあれば,こどもを守るための「友だちとの距離」も必要になってきます。
ちなみに,大人の「人間関係」も同じなのですが,「人の話を聴けること」,「穏やかで優しいこと」,「ユーモアがあること」などが,友だちとの「良好な関係」を保つための大きな要素となります。
このことが「人間関係のしんどさ」から守ってくれます。
上記の内の一つでも,「親の子育て」に意識ができれば,将来こどもが人間関係を楽しめる「豊かな人生」を歩むきっかけにつながるかと思っています。