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最新の記事 親の相談室(こどもが学習障害かもしれない)2020.7.16


 こどもが,やる気がなくて,教科書を読まない。手を抜いて,字を書かない。怠けていて,算数をしない。ちょっと,こだわりがあるけど,普通にできるこどもなのに,どうしてと保護者の方が悩まれることがあります。

 そんなとき学習障害(以下LD)を疑うのですが,生育歴などをききながら,LDなのか環境が影響しているのか,こどもへの対応を考えていきます。WISCといった発達検査の結果や所見があれば,とても参考になります。
 
 LDも,その他の軽度発達障害(ADHD,自閉症スペクトラム,アスペルガー症候群など)と同じで,知的には高機能群であり,いわゆる普通学級で学習をします。男の子が多いでしょうか。
 LDのこどもは,読字障害,書字障害,算数障害などといって,読んだり,書いたり,計算したりすることなどがとても不得意なのです。九九が覚えられないこともあります。

 近年は,LD等の支援学級などで,本人が不得意とする学習を,少人数クラスで勉強する機会が設けられています。児童相談所や発達検査などの資料に基づいて,あとは学校の判断で通級できます。そのこどものペースに合わせた環境や個別に学習プログラムを組んでもらうわけです。LD等の支援が必要なこどもの学習環境が整備されてきました。

 このタイプ全般のこどもで心配なのは,基本的な能力や理解力があるので,乳児期の定期健診でも,就学前健診でも,経過観察となって,就学後に周りから,怠けているなどと繰り返して叱責を受けることです。
 こどもは,自尊感情が低くなり,自責の念から自虐的になったり,あるいは,暴力的になったりすることもあります。学習だけでなく,すべてのことに自信をなくしてしまいます。時には,学校が嫌になって,不登校や非行につながることもあります。

 ではどうすればいいのでしょうか。それは,苦手な分野だけを伸ばしていくだけでなく,得意分野を知って伸ばすことでしょう。興味のある内容を含んだ教材を見つけることも大事になってきます。
 ひらがなや漢字は書けないのですが,ローマ字入力が得意な書字障害のこどもに出会ったことがあります。ゲーム好きだったのです。これは極端な例なのですが,決して悪いことではないと考えています。
 まずは,前向きな気持ちをこどもに取り戻すことから取り組むことが大事だと思っています。

最新の記事 親の相談室(こどもが場面緘黙かもしれない)2020.7.10


 学校の先生から,わが子について,突然「ひょっとすると,分かりませんが,場面緘黙ではないでしょうか。家ではいかがですか。」と言われることがあります。保護者の方は,何のことやら分からず,思わず「家では,普通に話していますが,どうしてですか。」と驚きながら,言葉を返されることがあります。そんなとき,保護者も,先生も,どうすればいいのか医者や専門機関へ,慌てて行かれることがあります。

 場面緘黙とは,こどもがどんな状態なのでしょうか。機能的には声を出して話すことができます。聞いて,話してといったごく日常的な会話ができるはずなのですが,場所が変わると話すことができないのです。選択性緘黙とも言って,本人が場面を選択している可能性もあるのですが,そんなに,単純なものではないような気がしています。

 一般的には,場面緘黙のこどもは,家では家族と普通にお話はします。しかし,ごく一部の友だちとお話をすることはありますが,外ではほとんどお話をしないのです。場面緘黙が原因で不登校になるこどももいますが,たいがいは学校に行っています。学校では,勉強し,給食を食べて,友だちと帰宅します。放課後も,土日も,友だちと遊んでいます。でも,先生とも,友だちとも,お話をしません。

 しかし,他のこどもと普通に一緒に行動します。他の子よりも,むしろ笑顔が多く,にこやかにしています。人当たりもよさそうに見えます。傍からみていても,どの子が場面緘黙であるか分からないことがあります。
 いつから,こどもが話さないようになったのか,先生も分からないことがしばしば見受けられます。そういえば,授業中に意見を求めたときに,「もじもじしていたなあ」という感じです。

 きっかけは,いろいろなことが考えられますが,ベースには挫折体験があるかと思っています。小学校の先生がこどもの場面緘黙に気づく機会が多いですが,ときには,実際はもっと前にさかのぼって,「今考えれば,幼稚園や保育園の頃に,すでに緘黙状態だったかもしれない」ということもあります。

 まだ,こども本人が言語化できないころに,しゃべることの怖さを体験していた可能性もあります。本人が,なにがあったかを覚えていないことも多く,話すことや声を出すことの怖さだけが残っているのかもしれません。実は,場面緘黙のこどもの笑顔の根底には,「怒り」や「悲しみ」があるともよく言われています。
 こどもなりに,生きていくすべを獲得した結果,あるいは,こども自身を守るために,にこやかに,黙っているといった姿勢に,自然となっていたのではないでしょうか。

 ではどうすればいいのでしょうか。学校などの集団でも,友だちの間でも,話しても大丈夫だったという経験を重ねることが大事であると思っています。こどもがどんな場面でも話せるようになるには,とても時間がかかると思っています。
 学校が舞台でしたら,先生の守りのなかで,本人が話せる機会を増やしていけばいいです。家では,今まで通りに会話をすればいいのです。
 何もしないというわけではないのですが,周りは,ゆったりと構えて,本人がどこでも話し出すのを待っているのが,もっとも無難な対応であるかと思っています。そのうちに,いつのまにかに,場面緘黙は解消していくのではないでしょうか。

最新の記事 親の相談室(こどもが発達障害かもしれない)2020.7.2


 そもそも発達障害とは何でしょうか。大きく分ければ,自閉症スペクトラムとADHDでしょうか。今日は,簡単にその理解と対応を考えていきたいと思います。自閉症スペクトラムには,軽度な自閉症傾向,アスペルガー症候群を含めて考えています。なお,学習障害については,後日改めて,掲載させていただきます。
 どの課題も,対人関係を苦手としています。学校や大きな組織の中では,しんどくなってくるこどもがいます。知覚過敏と言って,視覚や聴覚,そして嗅覚にとても反応しやすい傾向もあります。数字や特定のことなどにこだわりを持つこともあります。関心を示せば,徹底して,調べ上げ,本人自身の専門性を発揮します。いいかえれば,とてつもなく,高い能力を発揮します。そんなこどもと話していると,とても楽しくなることがあります。

 ところで,それぞれ特徴はどんな感じであるか述べてみます。軽度な自閉症傾向は,あまりしゃべらず,自分のペースを保って,そっとしておいてほしいという感じがします。ADHDは,少し怒りっぽいですが,バイタリティーがあってよく活動します。アスペルガー症候群は,こちらの話は,あまり聞いてくれませんが,とにかくよくお話をします。 
 よく考えてみれば,上記のようなこどもはいっぱいいます。大人でもそうですよね。そのような特徴って,いろいろなタイプや個性の違いぐらいに思えてきますよね。

 実は,常々人と会ったときは,ふつうに,アスペっぽい人だな,ADHDの傾向の人だなと考えることがあります。決して,その人を否定することはありません。むしろ,そんなタイプとして見ることで,安心感をもって,話をすることができます。その人を受け入れることもできます。あと,上記のタイプに入らない人がいます。どんな人かといいますと,適度に人の話を聞いて,適度に行動しているタイプの人です。

 自閉症スペクトラムやADHDのこどもに共通して言えることは,子育てがとてもたいへんなことです。特に,幼いときは,こどもの自己主張が強く,泣き叫ぶことに,親は悩まされます。人の気持ちを読むことが苦手なことから,言動も一方的になりがちです。こどもの行動は理解しにくく,こどもが嫌だったこともよく覚えており,親はお手上げ状態になります。
 祖父母などから親の子育てを問われることもあります。友人や学校の先生への対応に自ら疲れ果ててしまいます。とても,つらくて,しんどいことです。そんなとき,誰か信頼できる人に話を聞いてもらうことも大事になってきます。

 こどもに熱心に関われば関わるほど,ますますイライラさせられます。それでも,親の思いをこどもに伝えるときは1つ1つ,そして提案するような感じの対応がいいかなと思っています。それしかないような気もしますが・・。
 また,しんどいことはずっと続かないので,思い切って,「今が踏んばりどき」だと思うことも必要なことではないでしょうか。

最新の記事 親の相談室(こどもがチックかもしれない)2020.6.23


 こどもの表情がおかしい,引きつったような顔をする,目のまばたきが多くなってきている,チックかもしれない,どう接したらいいのかと相談を受けることがあります。
 保護者の方が,こどもに「目がいたいの。何かあったの」と聞いても,「別に」としか言わない。本人は,何もない,ほっておいてほしいという感じですね。
 
 さて,チックとは,どんなものでしょうか。代表的なチックとしては,目のまばたきが頻繁に起こることでしょう。こどもによっては,強烈に顔面全体が動いている感じがすることがあります。
 案外知られていないのですが,咳チックというのもあります。繰り返し咳払いをする,あるいは「うんうん」と鼻を鳴らすようなときもそうです。
 それから,首をカクンと曲げるのもあります。チックではないのですが,柔道やレスリングの選手が試合前にしている首をカクンとさせる動きです。緊張感を緩和するための動作なのですが,チック症状ではそれが頻繁に継続します。
 あと,全身チックといって,体全体が動くことがあります。体全体で,力を抜いていく動作になるのでしょう。
 
 チックは,動作を繰り返し,本人の自覚もあるので,強迫行動でもあり,明らかにストレス緊張を緩和するための動作です。友人関係,学習,学校や家族などに不安を抱えている可能性もあります。
 しかし,ストレスからではなく,てんかんからチック症状が出ているこどももいます。そんな場合,小児科を受診し,脳波の検査を受けることをお勧めすることもあります。

 こどもがしんどさを言語化できればいいのですが,本人が自覚をしていないこともあります。そんなときは,「なんか嫌なことでもあるのかな」くらいの声掛けで,寄り添うことも必要であるかもしれません。こどもの動作自体の制止を目的とせずに,内面からのアプローチが必要とされます。チック症状が長く続くこどももいますが,適切な対応をしていくと自然となくなっていきます。

最新の記事 親の相談室(こどもがリストカットをする)2020.6.16


 5月頃から「親の相談室」では,こどもがうそをつく,家のお金の持ち出す,いじめるなど,よくある相談を記事にしてきました。今回も,結構相談のある「こどもがリストカットをする」といった内容をテーマにしています。
 こどもの自傷行為は,ざっと思春期と思春期前に分けることができると考えています。思春期における自傷行為の代表はリストカットでしょう。思春期前は,衝動的に頭をぶつけるなどの行為となるかと考えています。ここでは,思春期を迎えた10代,特に女子に多くみられるリストカットについて述べていきます。

 リストカットは,ものさしのようなもので手首を軽く引く程度から始まって,徐々に強く引いて,ものさしの角も使いだします。そのうちに,ものさしがカッターナイフのようなものに代わっていきます。そのために,手首がたいへんな状態になっていることもあります。
 保護者や先生がリストカットを発見される頃は,すでに手首に生々しい傷や幾つかの傷跡がみられます。こどもの手首の傷を初めてみて,保護者や先生は,とても驚かれます。ショックも受けます。しかも,命にもかかわることでもあるので,大騒ぎとなります。

 しんどい気持ちを見て欲しいという程度で止まっているこどもも存在しますが,イライラして手首を傷つけてみれば,すっとしたということから,徐々に,エスカレートしてしまったということが,ことのほか多く存在します。精神的なしんどさを,肉体的なしんどさへ移行させていったというわけです。これには,人間の生理機能が関わっています。つまり,体に加わった痛さに反応して,アドレナリンなどの脳内から快楽物質が分泌されることから,繰り返されることになってしまったのです。

 傷を徹底して隠そうとするこどももいますが,ほとんどがさりげなく傷を見つけてほしいと望んでいます。自分の思いをそっと聴いてほしいくれる人を探しています。誰かに頼りたいという気持ちは,このタイプのこどもは人一倍強いのです。こどもに寄り添って,こども自身の思いを話しだせば,その話をしっかりと受け止める姿勢が必要となってきます。

 脳内物質も関連しているので,長引くかもしれませんが,丁寧な対応を繰り返し行うことで,しだいにリストカットが我慢できるようになることでしょう。ただ,リストカットは命にかかわることなので,場合によっては,医者やカウンセラーなどの専門家に相談するのも一つの手かもしれませんね。

最新の記事 親の相談室(こどもがいじめをした)2020.6.9


 コロナ対策の配慮をして,学校も平常の学習状態へ戻りつつあります。しかし,暑くなってきて,マスクをしての登下校や授業など,こどもたちもたいへんです。ストレスがたまりやすいなか,学校を舞台として,起こってくる問題が数多くあります。その中でも,とりわけ,いじめ問題は,以前から繰り返されてきた大きな課題です。ネットでのいじめや中傷の問題も,やはり舞台は学校となっています。

 実は,このいじめ問題は,随分と以前から,分析をされています。いじめの4層構造の理論で,いじめの状態が分かりやすく説明されています。簡単に述べてみますと,「いじめを受けている」「いじめをしている」「いじめをはやしたてている」「いじめを見ている」といった4つのグループが存在するとのことです。当事者と取り巻きで4つの層が構成されます。
 「はやしたてている」層と「見ている」層の取り巻きの人数は,多いですよね。一説によると,取り巻きが多いのは,人が持ち合わせている協調性がよくない方向に作用しているとのことです。
 
 しかし,どの層も,それぞれ指導や対応が必要となります。とりわけ,いじめをしたこどもに対しては,とても厳しい指導がなされます。同時に,いじめを受けたこどもには,傷ついた心のケアがとても重要となってきます。
 いじめをしたこどもも,いじめをされたこどもも,いじめではとてもつらい経験をすることになります。保護者にとっても,他人事ではありません。

 ここで一番伝えたかったのは,いじめをしたこどもには,厳しい指導のあとに,「赦し(ゆるし)」が必要であるということですね。心からの反省を促し,いじめを繰り返さないためには 周りがこのこどもの行為や言動を「赦す」ことがとても大切であると考えています。

最新の記事 親の相談室(こどもが死にたいという)2020.6.2


 コロナ禍の第2波が心配されますが,徐々に街が動き始めています。学校も,今月から感染が広がらないように時間短縮などの工夫がなされて,再開しつつあります。また,夏休みや冬休みを短縮,土曜日登校など,授業時間の回復のため調整が,都道府県や市町村の単位で議論がなされています。そんな情報が広がるなか,学校に不安を感じてしんどくなるこどもも出てくることでしょう。
 
 もともと,長期休暇が終わるころには,学校に不安を感じて,死にたいと訴えるこどもが増えてきます。死にたいという訴えることを「自殺念慮」といって,こんなとき,カウンセリングでも守秘義務の範囲を越えて,関係機関と連携をとることがあります。学校でも,こどもが死にたいというと,親にも連絡をしつつ,緊急事項として児童相談所や教育委員会と連絡を取り合います。このこどもの周辺の大人が,にわかに騒がしく動き出してきます。

 そのこどもの周りに,いじめはなかったか,DVを受けていないか,先生の厳しすぎる指導はなかったかなど,こどもに事情を聴いていきます。とても慎重に対応しながら,こどもの気持ちを大事にして,事情を聴いていきます。しかし,落ち込んだあと,回復期にあるこどもに聴いてみると「死にたいぐらいのつらい気持ちだった」と訴えることがあります。とても,「しんどくてつらい気持ちにあること」を親や先生に知って欲しかったということがしばしばあります。たいへんなことになっては一大事なのですが「死にたい」というこどものことばは,つらい気持ちにあることへのひとつの表現であることもあります。

 自分たちが一番恐ろしいのは,こどもが何も訴えずに,自分で判断して,走ってしまうことです。実は,むしろ本当につらいときは,本人のエネルギーが消耗しており,なにも言わないことがあります。平素から,こどもの言動の変化のようすを見逃さずにいきたいものですね。今回は,デリケートな課題なので,話題にしていいのかとても迷いました。

最新の記事 親の相談室(こどもが家のお金を持ち出す)2020.5.27


 いよいよ緊急事態宣言が全面解除されて,徐々に日常にもどりつつあります。しかし,経済的なダメージが大きく,お店や会社の倒産などの報道がされており,今後の生活が心配されます。今日は,お金にまつわることを話題にしたいと思っています。

 こどもが家のお金を持ち出すので,どうすればいいのか。隠しても,すぐに見つけてお金を持ち出すといった相談が時々あります。最初は,こどもに家のお金を取って持ち出す理由を聞いても,なかなか言ってくれません。自分たちは,この問題を「自家金持ち出し」と呼んでいて,いろいろな問題を含んでいて,難儀なことがあります。

 相当時間を掛けて,親身になって聞いていくと,少しは,理由を話してくれるようになります。こども同士の付き合いでの金銭の譲渡が関わっていることがあります。例えば,カツアゲもありますし,自ら金銭を友だちに手渡していることもあります。ゲームやお菓子を買っていたという単純なこともあります。

 すぐに,こどもが家のお金を持ち出すことをやめることができればいいのですが,反省しては,また繰り返すことがあります。ゲームのように習慣性が強くて,心から反省できることが大切になってきます。こどもに対して,より丁寧な対応な必要となってきます。

 自家金持ち出し(家のお金を盗み出す)問題では,臨床心理学者の河合隼雄先生が言っておられた「愛情を盗もうとしている」という言葉を思い出します。この問題は。こどもにどう愛情をかけていけばいいかを考えていくいい機会となると思っています。

最新の記事 親の相談室(こどもがうそをつく)2020.5.21


 こどもと家で一緒にいると,愛着もわいて,ますます可愛く思えます。しかし,長時間過ごすことによって,こどもの癖やよくない言動が目立ってきて,気になりだすことがあります。以前に,聞き流していたことでも,聞き流すことができなくなってしまうことがあります。こどもの言っていることが,それは事実と違う。こどもがうそをつく癖があるかもしれないと悩んでしまうこともあるかと思います。
 
 保護者から「うちのこどもが,いつもうそをついて困っている。病気ではないか」とか,学校の先生からも「ある児童がすぐにうそをつくので,指導をどうすればいいのか」などと,しばしば相談を受けることがありました。 
 いろいろと原因は考えられますが,一般的には,こどもは未熟であり,思いと現実が交錯していて,混乱していることがあります。ただ,根底には,こども自身が自分を守るために,幼いころから培ってきた習慣や言動であることも考えられます。

 ずっと思っていることなのですが,保護者や先生がこどもに聞くときの姿勢も大きく影響していると考えています。それは,こどもに対して,共感的に聞いているのか,事実を確認しようとして聞いているのかでも,こどもの話していることが全く変わってくることがあります。事実だけを確認しようと思って「はっきりと言いなさい。」という感じで,こどもに問い詰めるように聞いていくと,こどもがますます現実とかけ離れたことを話すことがあります。

 こどもがなんか困っているのかな,言い訳をしているのかなぐらいの気持ちで聞くと,時間はかかりますが,こどもなりに自分の思いやその理由から話だし,徐々に事実を話し出します。うそをつく必要がなくなっていくのでしょうね。

最新の記事 親の相談室(オンラインの授業構想)2020.5.16


 長引く緊急事態体制のなか,大阪府では学校の授業にオンライン化の構想が発表されています。京都でも,オンライン化の体制ができつつある私学があるようすです。こどもも先生も,慣れないネット環境を利用しての授業を模索しています。これで安心される親も多いことでしょう。
 
 文科省の出している学習指導要領では年間の授業時間が決められており,その授業時間を実現するために,夏休みをどう使うか,2年間を単位として今年の授業分を来年度に回すとか,9月始業にするとか,「学びの保障」のために,オンライン授業の取り組みを含めて,政府や都道府県知事などから指針がどしどし報告されています。

 しかしながら,オンライン授業では,なくても勉強ができるようなこどもが,この授業形態でますます「学びの保障」の恩恵を受けたりもします。また,ネット環境がない家にも,予算を組んでレンタルするということですが,そんなに簡単なことではないでしょうね。

 ところで,学力の保障はとても大事なことだとは思っていますが,学校の目標はそれだけだったでしょうか。教育基本法は「主体的な人格の育成」が中心にあったことを覚えています。

 学校教育で忘れてはならないことは,将来のための「人間形成の場」であることでしょう。年齢の近い世代との交流によって,人格の磨いていくことや,人との交流を楽しむことなども大事なことでしょう。巣ごもりにあるこどものようすを見て,そのことを心配されている保護者も多くおられるのではないでしょうか。しかし,今後は,そんなことも話題になっていくのでしょうね。
 でも,何よりも早く平常に戻ってほしいです。

最新の記事 親の相談室(巣ごもりと引きこもり)2020.5.12


 日夜コロナ禍の感染者数が繰り返されて,そろそろ平常に戻すための出口を模索し始めた報道となってきました。しかし,まだまだ関連の報道は続きそうです。アマゾンやネットフリックスなどの映画を見て,ネットゲームなどをして,大人もこどもたちも家で過ごすようすがうかがわれます。
 そんな状況のなか,「巣ごもり」という言葉が,使われるようになってきています。状況を示す的確な表現だと感心しています。しかしながら,家の中で時間を持て余しているこどもも多く存在していることでしょう。
 
 似たような言葉では,「引きこもり」を思い出します。引きこもりの方が馴染みはあって,聞きなれた語音です。引きこもりの相談は,数多くお受けしてきましたが,本人よりも,保護者の相談が中心となっています。こどもは家にいて,保護者が相談に来られるわけです。保護者から,本人の家のようすを聞いて,どう対応しようかと一緒に考えます。なかなかいい知恵はないのですが,もう少し本人が動き出すのを待ちましょうかと終えます。ゆったりと引きこもっているこどもは,外へ飛び出すための準備をしているさなぎをイメージできます。
 
 たいがいは,保護者よりも,本人の方が落ち着いています。You-Tubeを見たり,ネットゲームをしたり,アニメを見たりして,とても忙しくしています。本人なりに充実して過ごしています。「みんな,そんなに心配しないで,そっとしておいて。」と心の中で訴えています。

 ところで,引きこもりと巣ごもりの違いは何でしょうか。自分で決めたことと,社会の必要性から決められたことが決定的な違いではないでしょうか。引きこもりのこどもは,引きこもることを自分で決めました。つらかった経験を抱えながら,こどもはその日にすることを自分決めて過ごそうとしています。
 引きこもりをしているこどもは,巣ごもりのこどもよりも,時間の過ごし方では大先輩でなんでしょうね。早くから,自分なりに時間を工夫して過ごしてきたわけですから。

最新の記事 親の相談室(ピンチはチャンス)2020.5.7


 緊急事態宣言も,特定の都道府県では延長されています。京都府もその対象となっており,まだかと思われる方が多いことでしょう。特に,飲食関連の職業のダメージがひどく,収入減はおろか仕事がなくなるかもしれないという不安も抱えています。たいへんなことです。

 こういう状況のなか,家族が一緒に家にいる時間が長くなり,家族の間の距離が狭くなって,閉塞感を感じた親子も多いことでしょう。何をみても,イライラして,時には一発触発の状況もあったかもしれません。しかしながら,当初は自分が押しつぶされそうになりながらでも,上手に交流のチャンスとされた方も多いことでしょう。この機会に,親子それぞれにいいところを見つけた方もたくさんおられることでしょう。大変だったねと思い出を作った方もおられることでしょう。まさに,「ピンチはチャンス」だったわけですね。

 東京都の小池知事や政府の方からも,この状況であるからこそできることとして,9月入学も検討したいとのコメントがでていました。この状況をチャンスに変えようとされていたのでしょう。

 しんどいときこそできることは案外あるものですね。日頃できなかったことを思い切ってやってみて,それが全部でなくてもいいですし,少しでもやったと思えたときの達成感や喜びはひとしおでしょう。しんどいときのことを振り返ってみて,よくやったなあということは,結構たくさんありますよね。

最新の記事 親の相談室(こどもが兄弟げんかをする)2020.4.30

 
 GWも「ステイホームで,お願いしたい。」との呼びかけが続いています。
 家にいてストレスをどう解消するか難しい状況がしばしば聞かれています。ストレスが溜まって,DVが起きているといった悲しい報道もされています。

 こどもたちも,最初はうれしかった学校の長期休業も,徐々に慣れてきて,暇を持て余していることでしょう。ずっと家にいて,親も子も,ストレスを溜めて,親子げんかをはじめ,夫婦げんか,兄弟げんかなどが,結構起きているのではないでしょうか。

 親の相談で,「兄弟げんかがひどくて,どう対応すればいいのか」ということも,相当ありました。魔法の言葉を期待して相談に来られることがありましたが,そんな言葉はなかったのではないかと思っています。しかし,近いような対応の方法は,しばしば提案していました。

 それは,ただ1つ「けんかの采配をしない」ということです。どうしても,親が判断をして,兄が悪いとか妹がいいとか,少しでも早く終わらせたいと,親がジャッジをしないことです。実は,それをすると余計にけんかが,長引いてしまいます。けんかの当人は絶対に悪くないと思っているのですから,人からジャッジされておさまるわけはありません。兄弟や姉妹同士で,恨みを残すか,あるいは,ジャッジをした親を恨んでしまうことも起こります。

 兄弟のそれぞれの言い分を聞くだけでいいのです。親が話を聞いてくれたことで,こどもたちの感情は意外とおさまっていきます。時間がかかりますが,ジャッジするよりも,楽かもしれません。むしろ早く解決するかもしれません。案外,これが「魔法のうんぬん」であったりするかもしれません。

最新の記事 親の相談室(正しいことはたくさんある)2020.4.23

 
 ものごとを理解するために「正しいことはたくさんある」という言葉をしばしば考えています。この言葉で人間関係がとても楽になりました。ずっと前に,「プロカウンセラーの聞く技術」でベストセラーになった東山先生の言葉で,正しいことは1つではないということです。

 先ほど,専門者会議の報告で,3密を避けるために,テレワークを推奨したいと発表がありました。GWに向けて,帰省や宴会をせずに,スマホやTV,PC等のディスプレイを使用しようという提案です。ネット活用の推奨とのことです。

 なるほど,コロナの感染を避けることにおいては,最善の方法であるかもしれません。感染しないために,人との距離をとることができます。テレワークを使って,人との交流をすすめることも,正しいことの1つでしょう。

 ネット社会の進展に寄り添ってきて久しくなりますが,ずっと,直接の人と人との交流を忘れずに大切にしたいという気持ちを持ち続けていました。ネットを介しての交流も正しいことでしょうが,親子の交流も含めて,人と人との生の交流の大切さも忘れそうになってしまわないか不安です。人の直接の交流よりも,ネット交流の方が優先される事態,それが非常事態なんでしょうね。

最新の記事 親の相談室(非日常とストレス)2020.4.18

 
 昨日,全国的規模で緊急事態宣言が発表されました。新型コロナがまた深刻さを増しています。この3月初旬から学校が休みになっていますが,こどもたちが5月の連休明けに登校できても,すでに2か月間も経過することになります。

 親たちの世代でも,経験しなかった長期休業となっています。いまだかつて,なかったことです。もちろん,先生方も初めての経験となっています。学校でこどもたちが授業を受けない状態が続いており,それが日常となりつつあります。

 日常も長時間続くと案外ストレスとなっていることもあります。学校がなくて,家にいることが日常化し,それが結構ストレスとなっていることが起こっています。

 親子とも,家にいることが日常化しています。家にいても,TVやゲームの時間を読書にしたり,会話の時間にしたりして,非日常の時間ができないでしょうか。また,長時間行っている日常をちょっと工夫して,非日常にしたいですね。

最新の記事 親の相談室(新型コロナと不登校)2020.4.10

 
 今は,新型コロナウィルスで,こどもたちは皆不登校状態です。以前はよく,どの子も不登校になりうるとよく言ったものですが,今もそう思っています。現在は,こどもたち全員がお墨付きをもらった「不登校」とも言えるでしょう。

 お腹が痛いとか,熱があるからといった身体症状があった場合,医者から「無理はしないで,学校は休んだ方がいいでしょう」とお墨付きがもらえます。安心して学校を休みことができます。

 実は,登校しているこどもにも「登校ごころ」と「不登校ごころ」の両方を持っています。「登校ごころ」の方が「不登校ごころ」よりもが大きいのだと考えています。逆に,不登校のこどもにも,「登校ごごろ」もあるわけです。「不登校ごころ」の方が大きくなって,学校に行っていないのです。

 いまだかつてなかったお墨付きをもらって,安心して学校を休んで,十分に充電できるこの機会を生かして,どの子も「登校ごころ」を大きく育ててほしいと願っています。

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